運転士の異変に気づいたバスの乗客、とっさの判断で事故を防ぐ。車載カメラが記録

    米コロラド州で、バスの運転士が走行中に発作を起こし、倒れた。異変に気づいた乗客が協力し、バスを止める様子に称賛が集まっている。

    米コロラド州で10月14日朝、バスの運転士が走行中に発作を起こした。

    運転士の異変に気づいた乗客がバスを止め、事故を未然に防いだ。バスの車載カメラには、その一部始終が記録されている。

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    現地メディアが入手した映像には、片側4車線のいちばん外側を走行するバスの車内が映っている。

    乗客の1人が異変に気づき、「大丈夫ですか?」と運転士に問いかけた。

    FOXニュースによると、運転士はこのとき、運転席から倒れ落ちたという。

    バスが車線を蛇行し始めると、今度は別の乗客が運転席まで駆け寄った。

    乗客はハンドルを握り、バス会社の本部に無線で連絡。緊急事態であることを知らせた。

    「すみません、1系統の南行きのバスに乗っている者です。バスの運転士が発作を起こしました。これからバスを止めます」

    バスは近くのバス停に無事に停車。その後も、乗客が無線でやりとりする様子が残されている。

    バスの運行会社は同日、Facebookを更新。乗客にケガはなかったものの、運転士は亡くなったと明かした。

    同社の担当者は、地元テレビ局KRDOの取材に「乗客がとっさに行動しなければ、さらなる悲劇を呼ぶ可能性もありました」「事故を防いでくれて感謝します」と語った。

    同社は、事故を未然に防いだ乗客2人を捜しているという。

    SNSでは、「彼らはヒーローだ」「終始冷静で、適切な行動をとった乗客を尊敬する」「運転士にお悔やみ申し上げます」などの声が上がっている。